Noble "Thin Man" Watts
Florida の King Snake Records の Bob Greenlee が結成したバンド the Midnight Creepers のホーン・セクションの要たる Noble "Thin Man" Watts は 1926年に Florida 州 DeLand に生まれています。
サックスという楽器は黒人家庭にとっては「趣味で買う」には極めて高価な楽器ですから、だいたい息子がサックスを吹きたい!なんてダダこねても、それじゃまずこれからだな、なんて誤摩化してハープを与えとく、てな「高嶺の花」でございました。
ところがこの Noble Watts は幸運にも、ハイ・スクール・バンドでサックスと出会うことになります。
当初はピアノだったらしく、そこからヴァイオリン、トランペットと遍歴を重ね、最終的に落ち着いたのがテナー・サックスでした。
やがて Florida A&M(おそらく Agricultural and Mechanical、つまり農業工科大学)に進み、そこのマーチング・バンドでは Cannonball と Nat の Adderly 兄弟とも一緒に演奏していたそうです。
卒業後には R&B のバンド the Griffin Brothers に入り、次いで Paul "Hucklebuck" Williams(かって Jimmy Spruill も在籍してた)とともに初期のロックンロール・レビューのツアーの日々で Fats Domino や Chuck Berry などのバッキングを経験することとなりました。
またこの時期、数々のヒットとなった曲の録音に参加もしています。
1970年代には Apollo Theatre のハウス・バンドの一員としても活動していたようですが、なにか限界でも感じたのか 1983年には故郷の DeLand に戻り、地元でたまに演奏する、という生活だったらしいのですが、そんなプライヴェートなパーティでの演奏に目をとめたのが Bob Greenlee でした。
Noble "Thin Man" Watts の才能を認めた Bob Greenlee は 1987年に King Snake Studio で彼のカムバック・アルバムを制作しています( Alligator AL-4785; Return of the Thin Man )。
ご本尊たる Noble "Thin Man" Watts のかなり「じゃずぅい」なサックスは、イーストコースト・ジャズっちゅうよりは、むしろもっとポピュラーなテイストもあるのですが、それでもかなりジャズっぽいテイストは香っております。
なのに(?)そのバックでは「ジャズではゼッタイあり得ない」空間系のエフェクター(特にワタシの嫌いなコーラスとかね)をドたっぷりとかけたギターが堂々と存在を主張しているし、ベースだってランニング系のスケールは選んでますが、そのトーンは「明らかに」よくダンピングの利いたファンキーさに溢れてるし、ドラムもびしびし!とインテンシティを前面に出してる・・・この総合がまた意外と魅力的なのよねー。
そして Look Under the Wing での「がっついてない」ヴォーカル、いい味だしてますよ。

ブルース、そしてサックス、となると A.C. Reed!ってえのがブルース界の常識なのかもしれませんが、ワタクシ、彼のアルバムの紹介のとこでコクハクしたとーり、A.C. Reed にはどうも馴染めないんですわ。
もしかしてワタクシと同じよに感じる、なんて変わった方には、この Noble "Thin Man" Watts、本気でおススメいたします。ゼッタイこっちのほうが「いい」!


reserched by Othum: Blues After Dark


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by blues-data | 2008-01-07 12:05

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