Edith Wilson
Bo Weavil Jacksonのとこでも触れておりますが、史上初の「録音された」ブルースってのは Mamie SmithによるCrazy Blues じゃないか、と言われておりまして、それを追うように 1922年までに、この Edith Wilsonや、Lucille Hegaminもブルースを吹きこみ、ブルース・レコードの黎明期を飾った、っちゅーのはこりゃもう何度も書いてきたことなんで、「またかい?」なんて言われそうですが、そのごく初期のブルース・レイディの一角を担った Edith Wilsonでございます。

1896年 9月 2日生まれの Edith Goodallは、Kentucky州 Louisvilleで、黒人ながら中流に属する家庭で育っています。その彼女が、どのような経緯でブルースに接近していったのか、その辺の軌跡はザンネンながら辿ることが出来ませんでした。
どうやら、いつのまにか(ってこれはワタクシの印象ねん。本人にしてみればとーぜん、それなりの必然性はあったと思うんですが、その辺を照らし出してくれる資料に出会うことが出来ませんでした)ショー・ビジネスの世界に身を置くことを決意し、それも基本的にはブルースをメインにショー・アップしたステージを志向していたらしく、Johnny Dunn And His Original Jazz Houndsという「楽団」をバックにしてのスタイルだったのではないでしょうか?
当時の画像では、彼女以外にトロンボーン、トランペット、クラリネット、フィドルにピアノ、という、いま見ると「かなり変則的な」バンドの構成となっていますが、それは写真撮影の都合で「来た」メンバーだけで写したものか、それとも、やはりこれで全員なのか?はちょっと判断しづらいところです。
こんだけのメンバーでやってたとしてもモチロン悪いことは無いし、世の中にゃあもっとヘンな構成のバンドだってあるでしょう。でもねえ、ディキシーっぽいナンバーやるのに、まずリズム・パート出来るのがピアノだけ、ってことは無かんべえ?
さいてーバンジョーとかはたまたドラム系のパートが居そうなもんなんですが・・・

ま、それはともかく、1921年には(時期的には正確なことが判らないのですが、少なくとも、その吹きこみ時には Edith Wilsonとして歴史に名を残しているところをみると、1921年以前にピアニストの Danny Wilsonと結婚し姓が変わっていたんでしょね)、Put And Take って曲でブレイクしたようですが、Columbiaになされた初レコーディングでは、Nervous BluesVampin' Liza Janeなどが吹きこまれたようでございます(もちろんバックは Johnny Dunn And His Orijinal Jazz Hounds)。
この Mistreatin' Bluesをお聴きになればみなさまもお感じになられるとは思うのですが、どーやらさほどキョーレツなインパクトのあるシンガーではなかったんではないか?っちゅー気がしません?決して悪くはないんですが、さりとて一世を風靡する、ってほどの魅力つーか「決定打」に欠けてるよな気がいたします。

それは、その後の彼女の人生が辿った道筋にも反映されてるんじゃないでしょか。むしろシンガーであるよりはアクトレスを、あるいはミュージカルなどのより「ショー的な」ものへの傾倒など、そのあたりの「ブルージイ」じゃないとこ、が彼女の持ち味なのかもしれません。
そのイミで、この Delmarkでの彼女の録音ですが、これを、「ありし日の」、 Lady sings the bluesの時代へ回帰するタイム・トラヴェルと感じてしまうワタクシの感性のほーが「よろしくない」んでしょうか?あ、案外ジャズのフィールドでは評価されてたりして。
詳しくは http://www.vh1.com/artists/az/wilson_edith/93422/album.jhtml でどうぞ。試聴もできます。

1981年 3月30日永眠。



reserched by Othum: Blues After Dark


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by blues-data | 2005-09-05 22:17

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