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Fernest Arceneaux
『The Legendary Jay Miller Sessions』なんてタイトルを目にしただけでココロ踊るものがありますねえ。エゲレスはイースト・サセックスに拠を置く Flyrightからリリースされたアナログ時代の一枚が手元にあり、その Bサイドに 4曲収録されている Fernest & The Thundersの 2曲目には耳触りの良いスロー・ブルース、「Lost Lover Blues」が収録されています。
他にはもろ「おフランス系」のダンス・チューンも入っておりますが、これはバックに通奏和音のごとくアコーディオンが鳴り続けている以外は(あ、スプーンもあったか?)フツーのギターを前面に出したブルースとあまり変わりません。
もっとエグい(と言っても、このひとのザディコはあましエグくないんですが)のを期待しそうですが、むしろこのひとのバヤイ、こんなブルースの辺縁系(?)の録音のほーがむしろエスニックっぽい香りが立つよな気がするんですよ。ちょーど「焼きソバ」にカレー風味をつけると、ほんのちょっとでも「あ、カレー入れたでしょ?」って判るよーな・・・ってタトエは根本的にマチガってるよな気もするけど、まっ、そのー、「ど」エスじゃなく、「風味」ってえ軽さがいいのかな?

Fernest Arceneauxは1940年 8月27日、Louisiana州 Lafayetteで生まれています。
彼は、古いフランス系ルイジアナ・スタイルで演奏していた彼の父親からアコーディオンを学びました。
そうして育まれた彼のスタイルは、たとえば Clifton Chenierなどに代表される主流からすると、よりリラックスし、イージィな方向に向かっていた、と言えるかもしれません。
1970年代に、彼は Jay Millerの Blues Unlimitedのレーベルのために、彼のバンド Fernest And The Thundersで、最初のレコーディングを行っています。
このレーベルに登場したことによって、彼の名は広く知られるようになり、ツアーを組むようになって、さらに幾つかのレコードを作ると同様にアメリカ国外でも知られる存在へと成長して行きました。
彼のサウンドは歯切れが良く、イキのいいアコーデイオンを中心に、トラディショナルなフランス文化に基づくダンス・チューンから、ストレートなブルース、そしてニューオーリンズ系の R&Bにまでいたる幅広いレパートリーを持っています。
Fernest Arceneaux自身はアコーディオンに専念しているようで、ヴォーカルには Gene Morris(時には Marcel Dugasのバンド、The Entertainersでもヴォーカルをとっています)や Bobby Price(こちらも後に Marcel Dugasのバンドにも参加)を擁し、そして Gene Morrisの兄弟でドラマーでもある Jerry Morrisも前述の Lost Lover Bluesを歌っています。ZYDECO BLUES / The Legendary Jay Miller Sessions Flyright LP 539に収録。
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by blues-data | 2005-09-06 23:08

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