Magic Slim
Magic Slimのギターは珍しいコトに、Fenderの Jazzmasterの最後期モデル、つまりワタクシの嫌いなサイド・バインディングのネックに、ブロック・インレイのポジション・マークっつうダサいモデルね(あ、これはワタクシの「勝手な主観」でございますよ、もちろん)。そいつでもってケッコー「いい」ブーギのリズムを切ります(たぶん?ね。バンドにはもひとりギターがいて、Guildの「 SG」シェイプのギター使ってるんですが、そっちはちょっとサチった音で引っ込んだとこで聞こえてるほーだと思うんですよ)。Jazzmasterでも(ハムバッキングとはさすがにちょっと感じは違いますけどね)ケッコー飽和感のある、ややヘヴィーな音も出るんですねえ。とは言え、それはあくまでも「やや」ヘヴィーであって、ズシン!と来るレスポールみたいな「腰の据わった」線の太さとは一線を画するものなのではございますが。

でもってその Jazzmasterで弾むようなリズムを切る Magic Slim、リードをとるとイマイチ(?)ながら、サイドとしてはケッコーいけてます。我が敬愛するリズム・マスター Eddie Taylor師の「タイトさ」は期待できませんが、その替わり、独特なホップ感覚で、これはこれでシカゴの「ルースなほうの」良き代表かもしれませんなあ。

Magic Slimこと、Morris Holtは 1937年 8月 7日に、Mississippi州 Grenada( alt. Mississippi州 Torrence)で生まれたとされとります。
最初、彼はピアノを弾いておったそうなのですが、農作業中の事故で手の指一本を失い(おそらく右手の。alt.綿繰り機で作業中、小指を失った)それでピアノを断念してギターに転向したもののようです。
1955年にシカゴに出た彼にイロイロと教えてくれたのは Magic Samで、そこで Magic Slimという名前をもらい、さらにベースとして一緒に演奏しています。
しかし、そこから順調に来たワケではなく、一度ザセツして(?) Mississippiに戻ってるんですよね。どうやら薪を作って売ってたらしいんですが、1960年代の初めにはまたシカゴに出て来て、今度はブルースマンとして身を立てるぞっ!と決意したもののようでございます。
そこで彼は Robert Perkinsのバンド、Mr.Pitiful & the Teardropsにリード・ギターとして入ります。そして Robert Perkinsが去った後、そのバンドを彼が率いることとなったものです。
1965年には兄弟の Nick Holtと Lee Babyを新しいリズム・セクションとして採用。そして 1966年には初シングルをリリースし、Hound Dog Taylorの「シマ」でもあった Florence's Loungeにも出演するようになりました。

1978年には、Alligatorの V/A Living Chicago Blues Vol. 2に登場しました。
これがキッカケになって、ヨーロッパのレーヴェルなどに録音の機会を得ることが出来たようです。
その時フランスの Isabel labelに吹き込まれたものが 1982年に Alligatorから Raw Magicとしてリリースされました。その 1982年には Rooster Blues(ってのがレーベルの名前です)に Grand Slamを吹き込み。で、このアルバムはミゴト W.C. Handy Blues Awardを獲得したのでございました。

それ以来、彼は録音の機会には恵まれており、Blind Pigや Evidence、そして Wolfなどに作品を残しており、2001年には日本にも来ています。なお、http://emol.org/music/artists/magicslim/ に彼のインタビューがアップされてるよーです(ごめん、ヒマなくて内容をまだチェックしてません。もち、英文ざんす)。

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by blues-data | 2005-09-15 20:21

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